今日は嫁が実家でヒマなんで投下してみる。
嫁とは12歳差で、ちょうど一回り違い。
初めて会ったのは今の会社の会議室、季節は秋だった。
中途採用の面接に来ていた俺と、新卒で秋季採用の面接に来ていた嫁。
どちらも最終の役員面接だったんだが、役員全員集めるスケジュール調整が大変なんで、
同じ日に設定したらしい。
で、面接の待合室に使われていた会議室で初対面。
2人きりだったんで、自分の順番が来るのを待ちながら、リクルートスーツの嫁と
「就活大変だね」「そうなんですよー」という他愛もない会話を10分ぐらいしていた。
嫁の面接の番になり「がんばってねー」「はい、がんばってきます」という会話が最後だった。
幸い俺は採用となり、2週間後に入社。事務系の部署に配属になった。
3ヵ月ほど経って部長に呼ばれて内定者名簿を見せられた。嫁は無事採用になっていた。
ああよかったな、と思った。しかもうちの部署に配属予定だという。
で、「俺くん、君が指導社員ね。君の下につけるから仕事教えてやって」と言われた。
嫁は細身(ひんぬーだ)で女の子にしてはタッパがあり、正直言えば好みだったが、
なにしろ年齢が違いすぎるし、俺は体がでかくて女性に怖がられる34歳独身喪男だったもんで、
特に女性として意識はしなかった。
4月。
部長に連れられて、見るからに緊張した嫁がうちの部に挨拶に来た。
嫁、俺の顔を見て「あっ」という顔をした後ニッコリ。
後で聞くと、あのときは就活が全然うまくいかなくて落ち込んで緊張していたけど、
面接まで俺と話したことでリラックスできて、面接がうまく行ったんだとか。
こんな怖いおっさんなのに。
5月、新人研修が終わっていよいよ本配属。
幸い、嫁は素直で仕事の覚えも早く、他の部にも受けがよかった。
俺は教育係ということもあって、意識して事務的に接していたが、
やっぱりコミュニケーションも図らないといけない。
で、給料日に、会社の近くのイタリア料理屋に昼飯に誘った。